在職老齢年金【とは・制度・の廃止・65歳以上・支給停止・早見表・改正・計算】
在職老齢年金とは何かご存知でしょうか?
あまり聞かないかもしれませんね。
在職老齢年金は、60歳以降でも厚生年金に入りながら働き、老齢厚生年金を受け取る年金です。
年金の金額と給料、ボーナスに応じて年金額は減ります。
場合によっては年金支給が全額ストップになることもあります。
60歳以降も厚生年金に加入し、企業で勤務している人は注意が必要です。
在職老齢年金の計算式については、下記に詳しく出ています。
65歳以上になるとどうなるの?
65歳以上の場合の在職老齢年金の計算方法は、日本年金機構でも詳しく記載しています。
https://www.nenkin.go.jp/service/jukyu/roureinenkin/zaishoku/20150401-01.html
65歳以上から70歳未満の方が厚生年金に加入している場合、65歳から支給される老齢厚生年金は、受給している老齢厚生年金の基本月額と、総合的な月額相当額によって支給停止になることがあります。
在職老齢年金が廃止された?
2019年、在職老齢年金の廃止見送りに関するニュースが流れ、話題になりましたね。
在職老齢年金の廃止が見送られるということは、これまで通り在職老齢年金が続行するということです。
在職老齢年金とは要するに、働いている高齢者がもらう年金のことです。
働いているのだから年金は少なくていいだろう!という考えです。
しかしこの概念が廃止される予定だったのです。
それが廃止見送りとなると、これまで通り、年金の一定の金額あるいは全額が支給停止になります。(働いている高齢者の場合)。
在職老齢年金が廃止見送りになって、残念がっているのはまさに働きながら年金をもらう人たちでしょう。
在職老齢年金が予定通り廃止になれば、働いていても年金受給ができたのです。
ということは、年金額がアップする+会社の給料で、さらに家計は安定するわけですね。
一つ注意としては、「在職老齢年金」という名前の年金制度があるわけではありません。
在職老齢年金は年金の名前ではなく、制度の名前です。
働いている分、年金の受給額をカットしますよというシステムを、在職老齢年金といっているのです。
高齢になっても働き続け、一定の以上の給料をもらっていれば、全額年金はもらえません。
一部カットして、年金の受給額を下げるのです。
人によっては全額年金がカットになってしまうので、いいのか悪いのかわかりませんね。
確かに会社からの給料が十分にあれば、年金を受給しなくても収入は余裕になるのではと感じます。
ですが、それはケースバイケースです。
その人の生活やご家庭の事情によっては、企業の給料だけではやってけない!という
場合もあるでしょう。
だからそのような方にとっては、在職老齢年金廃止を早くしてほしいのです。
全額支給停止になっても、会社を退職すれば年金の受給は始まるわけなので、将来減額になるわけではありません。
在職老齢年金の早見表はこちら
65歳以上の場合の在職老齢年金早見表は、こちらが参考になるでしょう。
http://www.shinmidou.or.jp/photo/PDF/65teishi.pdf
在職老齢年金が改正された?
2020年5月、在職老齢年金が改正されました。
在職老齢年金は、悪くいえば働くほど損する制度です。
本来年金を受給できる高齢者にとっては、在職老齢年金はおかしな制度だと勘違いしていたでしょう。
在職老齢年金に対し、否定的な立場の方は多かったのです!
だからというのもあり、在職老齢年金が見直され、改正されました。
改正によって、例話4年以降に60歳~65歳になっても働き続けた場合、月額が47万円以下なら年金が減額されないことになりました。